屋根塗装はDIYできる?安全対策・道具・手順など基本要素を説明
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屋根塗装には、建坪30坪の住宅でも20~60万円ほどかかります。
決して安い金額ではないため、ご自身で塗装をしようと考えている方もいるかもしれません。
実際のところ、屋根塗装はDIYできるのか、また、安全対策や道具、手順はどうなのかについてまとめました。
ぜひ参考にしてください。
目次
屋根塗装DIYのために1.安全対策の知識と道具
屋根塗装はDIYが可能です。
ただし、屋根の上での作業となるため、念入りな安全対策が不可欠となります。
「プロでも事故が起こる」ということを常に意識して、以下の安全対策を行ってください。
- 安全帯
落下事故を防ぐために、安全帯は欠かせません。
胴にベルトを装着し、フックをかけて建物とロープで連結しておきましょう。
なお、胴ベルトと連結する安全帯を「胴ベルト型安全帯」と言い、胴だけでなく太ももや肩にもハーネスを装着してロープで連結するタイプを「フルハーネス型安全帯」と呼びます。
万が一、落下した場合には、フルハーネス型のほうが身体にかかる衝撃を分散させてくれます。
- 安全靴
屋根の上の作業のため、滑り止めつきの安全靴は必須です。
しゃがんで作業を行うので、足裏が柔らかい高所用のものを選びましょう。
- 安全帽
落下した時に頭部を守るためにも、必ず安全帽(ヘルメット)を被ってください。
作業中にずれないように、アジャスターでしっかりと顎下を固定できるものを選んでください。
屋根塗装DIYのために2.主な道具
屋根塗装には、安全対策の帯・靴・帽子以外にも以下の道具が必要です。
いずれもホームセンター等で購入できるので、事前に準備しておきましょう。
- 塗料
塗料には下塗り用と中・上塗り用がありますが、ホームセンターでは下塗り不要の塗料も購入できます。
ただし、下塗りと中・上塗りを分けた方がきれいに仕上がるので、こだわりたい方は別々に購入するようにしましょう。
- ローラー
鉄板などのほぼ凹凸がない面を塗る場合は「短毛ローラー」、粗い面や平たい面がある場合は「中毛ローラー」を選びます。
コンクリートなどの粗い面を塗る場合は「長毛ローラー」を選びましょう。
- 刷毛
ローラーでは塗りづらい細かな部分には刷毛を使用します。
アクリル系塗料には馬毛がおすすめですが、水正反応硬化系樹脂塗料にはポリエステル毛がおすすめです。
- 養生テープ、ポリシート
塗料がついては困る部分は、ポリシートで覆い、養生テープで留めておきます。
- 高圧洗浄機
塗料を塗る前に、屋根を高圧洗浄します。
水道とつないで使用する場合は、ホースの長さも調べておきましょう。
屋根塗装DIYのために3.基本的な工事の手順
用具を揃えたら、いよいよ屋根塗装を始めます。
以下の手順で進めていきましょう。
- 1.足場の設置
安全に作業をするためにも、足場を設置します。
一人で組むことは難しいので、業者に依頼しましょう。
足場を組む面積にもよりますが、一般的な戸建て住宅で10~15万円ほどかかります。
- 2.洗浄
屋根の汚れを洗浄します。
高圧洗浄機を使用すると、早くきれいに洗えます。
- 3.養生
塗料がついては困る部分は、ポリシートで覆います。
- 4.下地処理
高圧洗浄で落ちない汚れや錆びなどをヤスリで落とします。
ひび割れなどの補修が必要な部分には、コーキング処理を行います。
- 5.塗装
塗料を塗ります。
下塗り・中塗り・上塗りの3回はしてください。
下地一体型の塗料を使う場合でも3回以上は重ね塗りをしましょう。
- 6.縁切り
屋根のスキマに塗料が入り込んだ場合は、縁切りを行い、丁寧に除きます。
なお、スレート屋根は塗料を塗る前にタスペーサーを挿入するので、縁切り作業は不要です。
- 7.後片付け
養生を取り除き、足場を解体します。
屋根塗装DIYのために4.押さえておきたい注意点
屋根塗装は、単に塗料を塗れば完成ではありません。
屋根塗装がうまくいくかは、どれだけ丁寧に洗浄と下地処理、下塗りをするかにかかっているといっても過言ではないのです。
適当に洗浄や下地処理の過程を済ませてしまうと、塗料がすぐに浮いてきたり、錆びやコケが生えてきたりしかねません。
また、下塗り・上塗りのオールインワンの塗料を使う場合でも、少なくとも3回は塗り重ねなくてはなりません。
塗料の容器に「使用量目安」が記載されていますので、必ず守るようにしてください。
高圧洗浄機や安全帯、安全靴などを1から買い揃える場合は、信頼できる業者に依頼する方が金銭的にお得かもしれません。
もちろんプロに塗ってもらう方が仕上がりも美しくなることが多いので、塗装が得意でなおかつ高圧洗浄機などの機材をすでに持っており、高所での作業を苦にしない方のみ、DIYで屋根塗装をすることをおすすめします。
屋根塗装DIYを検討する際は出来栄えや費用対効果も一緒に考えよう
出来栄えや費用対効果を考えるなら、DIYで仕上げるよりは業者に依頼する方が良いかもしれません。
過去の実績や応対、アフターサービスなどを厳しくチェックし、信用できる業者に依頼しましょう。