地震保険とは?補償内容・必要性・選び方などの基礎知識を紹介

地震大国とも呼ばれる日本で家を建てるなら、地震保険についても考えておく必要があります。

住宅ローンを組むときに火災保険の加入が求められることがありますが、地震保険については任意であることが多く、加入していない方も少なくありません。

地震保険とはどのような保険か、補償内容・必要性・選び方を紹介します。

地震保険とは

地震保険とは

地震保険とは、地震による損害を補償する保険です。

地震によって損壊した住居だけでなく、噴火や津波による家屋・家財の損害なども幅広く補償します。

地震保険には次の3つの特徴があります。

<地震保険の特徴>

  • 火災保険とセットで加入する
  • 国と保険会社が共同で運営
  • どの保険会社で加入しても保険料が同じ

地震保険は単独で加入できない保険商品で、必ず火災保険とセットで加入しなくてはなりません。

また、地震保険法と呼ばれる法律に基づき国と保険会社によって共同で運営されている点も、他の保険商品とは異なる特徴です。

地震保険は、どの保険会社で加入しても補償内容が同じなら保険料も同額に設定されています。

そのため、地震保険の補償内容ではなく火災保険の補償内容や保険料を比較して、納得できる保険会社を選び、地震保険に加入する必要があります。

地震保険の必要性

2018年 2019年
震度1以上の地震 2,179回 1,564回
最大震度4以上を記録した地震 78回 40回
最大震度5弱以上を記録した地震 11回 9回
M6.0以上を記録した地震 16回 18回

<参考:気象庁「平成31年/令和元年(2019年)の日本の地震活動」

日本では家屋倒壊の危険もある震度5や震度6程度の地震が、毎年頻繁に起こっています。

また、防災科研の地震ハザードステーションでは、日本のほとんどの地域で今後30年以内に震度6以上の地震が起こる可能性があると報告しており、居住地にかかわらず地震に対して備えておく必要があると考えられます。

地震が起こると、地震による家屋の倒壊といった一次災害だけでなく、火災などの二次災害が発生する恐れもあります。

しかし、火災保険だけに加入しているなら、地震による火災は「地震免責事項」に該当するため補償されません。

火災保険の「地震火災費用」という特約に加入している場合は見舞金を受け取れますが、上限が低く、充分な補償にはなりません。

地震による被害や地震が引き起こす二次災害に備えるためにも、ぜひ地震保険に加入しておきましょう。

参考:防災科研「今後30年間に震度6弱以上の揺れに見舞われる確率」

地震保険の補償内容

地震保険の補償内容

地震保険に加入すると、地震による損害に応じて建物・家財に対する保険金が支払われます。

なお、保険金は、契約時に建物なら5,000万円以下、家財なら1,000万円以下の範囲で設定しますが、自由に設定できるのではなく、火災保険の保険金の30~50%の範囲内と決まっています。

また、保険金は常に満額が支払われるわけではありません。

損害の程度によって「全損」「大半損」「小半損」「一部損」の4段階に分けられ、全損と認定された場合は満額、大半損のときは60%、小半損のときは30%、一部損のときは5%が支払われます。

保険料の決まり方

地震保険の保険料はどの保険会社でも同一で、「保険金」「建物の所在地」「建物の構造」の3つの要素で決定します。

例えば保険金額が1,000万円の場合、京都府に建つ鉄筋コンクリートなどの耐火構造住宅ならば年間保険料は7,400円(※)になります。

しかし、同じ京都府に建つ住宅でも、木造などの非耐火構造ならば年間保険料は12,300円(※)と増加します。

また、建物の所在地が東京都なら、1,000万円の保険金額に対して、耐火構造なら年間27,500円(※)、非耐火構造なら年間42,200円の保険料(※)が必要です。

なお、地震保険の保険料は、2年ごとに都道府県別の被災リスクによって見直しが実施されます。

※いずれの保険料も2021年1月以降に適用される保険料率に基づいて求めています。

保険金1,000万円あたりの保険料

建物の所在地 耐火構造住宅 非耐火構造住宅
  • 北海道、青森県、岩手県、秋田県、山形県
  • 栃木県、群馬県、新潟県、富山県、石川県
  • 福井県、長野県、岐阜県、滋賀県、京都府
  • 兵庫県、奈良県、鳥取県、島根県、岡山県
  • 山口県、広島県、福岡県、長崎県、佐賀県
  • 熊本県、鹿児島県
7,400円 12,300円
  • 福島県
9,700円 19,500円
  • 宮城県、山梨県、愛知県、三重県
  • 大阪府、和歌山県、愛媛県、香川県
  • 大分県、宮崎県、沖縄県
11,800円 21,200円
  • 茨城県
17,700円 36,600円
  • 徳島県、高知県
17,700円 41,800円
  • 埼玉県
20,400円 36,600円
  • 東京都、千葉県、神奈川県、静岡県
27,500円 42,200円

※2021年1月から適用
<参考:損害保険料率算出機構「2019年5月28日届出 地震保険基準料率表」

地震保険の選び方

地震保険の選び方

地震保険の補償内容・保険料はどの保険会社でも同じため、セットで加入する火災保険の補償内容によって選ぶことができます。

納得できる補償を提供する火災保険に加入し、地震による損害に備えて地震保険にも加入しておきましょう。

加入する保険会社が決まったら、次は保険金額について考えなくてはなりません。

地震保険の保険金額は無制限に設定できるのではなく、セットで加入する火災保険の保険金額の30~50%内、かつ、建物は5,000万円以下、家財は1,000万円以下という制約があります。

そのため、耐震性が高い住宅にお住まいの方は火災保険の保険金額の30%、充分に備えておきたい方は火災保険金額の50%を目安に申込むことができるでしょう。

地震保険はご自宅の環境や条件に応じて検討してみよう

日本に居住する限り、地震保険に加入して震災に備えることは大切なことです。

保険料は住宅の所在地によって大きく異なるだけでなく、割引制度の適用によっても変わるので、専門家に相談して納得できる保険金額を選ぶようにしましょう。