住宅ローンの借り換えは必ずおトク?メリットに加え注意点も紹介
8 view

住宅ローンは、数千万円の借入れと利息・30年以上の返済期間という、大がかりなものが一般的です。
「少しでも生活を良くしたい!」という方の中には、住宅ローンを見直して借り換えを検討する人もいます。
今回は、住宅ローンの借り換えは必ずおトクになるのか、参考になるようメリットだけでなく注意点も紹介します。
目次
住宅ローンの借り換えとは
住宅ローンの借り換えとは、「今までの住宅ローンを見直し、新しい金融機関で組み直して、それまで借りているローンを一括で返済すること」を指します。
金利の高いローンを、比較的金利の低いローンに乗り換えることで、月々の返済額やローンの総額を減らせる可能性があります。
住宅ローンの借り換えをする動機には、さまざまなものがあるので、参考として例をグラフ化しました。
<参考:auじぶん銀行|(2017年7月)のアンケート>
グラフからは、もっとも多いのが「金利情勢の変化を受けて借り換えをした」方で、38.3%となっています。
続いて、「気になるキャンペーンがあったから」「TVや雑誌で借り換えについて知ったから」という声が上がっています。
住宅ローンの借り換えは、周辺環境によっておトクかどうかが変わるので、情報収集が必要であることがわかります。
「住宅ローンの借り換えはおトクだから絶対にやるべき」と思い込まないほうがいいです。
また、そのような言葉で奨めてくる業者には、疑問を持つのがいいでしょう。
ご自分のローン状況や金利情勢、ライフプランを確認・検討した上で、メリットがある場合に借り換えをおすすめします。
住宅ローンの借り換えメリットとは?判断すべきポイントは?
住宅ローンの借り換えメリットで、もっともシンプルで大きいものは「住宅ローンの返済額を減らせる」というものです。
ローンの状況は、個々人によって異なりますが、一般論として次の3条件を満たしていると、借り換えのメリットがあるとされます。
- 借り換え後の金利差が【年1%以上】
- 住宅ローンの残高が【1,000万円以上】
- 返済期間が【10年以上】
上の3つを、「借り換えを検討すべきかどうか」の判断ポイントにしましょう。
住宅ローン借り換えのメリットは、返済減額以外の要素も考慮しよう
住宅ローン借り換えのメリットは、「住宅ローンの返済額の減額」以外にもあります。
たとえば、「10年固定や20年固定という、長期間の固定金利に切り替える」こともできます。
現在、変動金利で住宅ローンを借りている方で「将来の金利上昇が不安…」と思われている場合は、長期固定金利での借り換えを検討するといいでしょう。
また、「団体信用生命保険(団信)の補償充実」があります。
団信は通常、「住宅ローンの返済期間中、死亡、または所定の高度障害状態となった場合、住宅ローンの残高が0円になる」という保険です。
最新のサービスには、「がん」や「10種類の生活習慣病」も「住宅ローンの残高0円」の対象となるものがあります。
借り換えのタイミングでなら、団信の変更が可能なので、万が一に備えて補償の充実化を図るのもいいでしょう。
他には、「自宅のリフォームをしたい!」と検討されているのなら、借り換えのメリットが大きくなります。
リフォームローンは、単独利用だと金利2%以上となるケースが一般的です。
しかし、住宅ローンの借り換えに、リフォーム資金もあわせて一本化すれば、住宅ローンの低金利・長期間での借入れが可能になります。
住宅ローン借り換え時の注意点
住宅ローンの借り換えは、メリットだけでなく、諸々の注意点もあわせて考えないと、おトクにならないケースもあります。
もっとも忘れられがちなのは、手数料などの諸経費です。
借り換え時に必要となる費用を、次の表にまとめました。
分類 | 項目 | 費用の目安 |
---|---|---|
旧来の住宅ローンを完済する手続き | 全額繰上返済手数料 | 数千円~3万円ていど |
抵当権抹消費用 | 2万円ていど | |
新規の住宅ローン手続き | 保証料 | 数十万円 |
事務手数料 | 数万円 | |
抵当権設定費用 | 数万円 | |
印紙税 | 数万円 |
借り換え時に必要となる費用は、金融機関や住宅ローンの借入金額、期間、金利などによって異なります。
目安としては、30万円~80万円の範囲となるとおぼえておきましょう。
借り換えによる返済額の軽減に対し、諸費用を差し引いて、メリットが生じるかどうかが注意点です。
住宅ローン借り換えで節約できたお金の使い道
住宅ローンの借り換えは、ライフスタイルをより良くするための手段です。
次のグラフは、「借り換えによって、節約できたお金の使い道」をまとめたものです。
<参考:auじぶん銀行|(2017年7月)のアンケート>
もっとも多い意見は、「生活費に当てる」というもので、30.3%にのぼります。
続いて、「貯蓄」が26.0%、「子どもの教育費」が17.3%、「趣味」が8.6%、「資産運用」が8.1%となっています。
借り換えによるメリットで表れる、数値面ももちろん重要です。
ただ、借り換えには面倒な手続きがありますので、安易に進めてしまわないためにも「住宅ローンの借り換えによって、どのように生活を変えたいか?」というビジョンを持ったほうが助けになるでしょう。
住宅ローンの借り換え検討には、メリットがあるか注意点を参考に!
住宅ローンの借り換えは、現在のローンを、より低金利・好条件のローンに切り替えるものです。
自分のローン状況を確認し、メリットだけでなく注意点も踏まえて進めることをおすすめします。
自分や家族の、将来のライフスタイルをイメージし、ぜひご検討ください。