TPP加盟国の一覧!参加各国のメリットや不参加国について解説

TPPという言葉を聞いたことはありませんか?

さまざまなメディアでTPPについて紹介されており、大まかな内容を知っている人も多いと思います。

ですが、「実際に加盟するとどうなるのか」は知らない人が多いと思います。

経済の発展につながることが分かっても、仕組みまでは知らないのではないでしょうか?

TPPに加盟するとどんな影響があるのか?TPPについて紹介します。

TPP加盟国の一覧

国旗

TPPとは、「Trans-Pacific Partnership Agreement」の略称で、「環太平洋パートナーシップ協定」という意味があります。

環太平洋地域に位置する国同士で協力体制を取るという取り決めです。

元々は、関税の撤廃を目的とするFTA(自由貿易協定)や知的財産の保護を目的とするEPA(経済連携協定)などを2国間で行っていました。

しかし、利便性の都合から「私の国も混ぜてくれ」と増えていき、結果、現在のTPPへと変化したようです。

主に経済の発展で協力することが多いですが、医療の協力、特許著作権の保護、各国間の討論の仲裁など、幅広い分野で協力し合います。

なぜTPPなのかというと参加国の配置にあります。

「環(輪)太平洋」というように、太平洋を中心に地図上で輪を描くようにTPP参加国が並ぶからです。

2010年からTPPの交渉が始まり、2018年に11か国が加盟する新たな協定「TPP11」が発効されました。

【2018年度TPP加盟国】

地域 国名 人口 国内総生産
(GDP)順位
批准状況
アジア 日本 約1憶2680万人 3位 完了
シンガポール 約561万人 36位 完了
マレーシア 約3162万人 37位 未批准
ベトナム 約9554万人 47位 完了
ブルネイ 約42万人 127位 未批准
オセアニア オーストラリア 約2460万人 14位 完了
ニュージーランド 約479万人 53位 完了
北米 カナダ 約3706万人 10位 完了
南米 メキシコ 約1憶3100万人 15位 完了
チリ 約1805万人 42位 未批准
ペルー 約3217万人 51位 未批准

加盟条件は加盟国による多数決だけですので、日本やメキシコなどの総人口が多い国やブルネイのような少ない国であっても、平等にTPPへ参加できるのです。

TPP12番目の加盟国になるか?タイが参加を表明

TPP11発効に続き、新しくタイがTPPに加盟することを表明しました。

タイは東南アジアの中でも特に自動車産業が盛んな国で、日本の企業もタイから自動車関連の商品を輸入しています。

タイの向上から自動車部品を安価で輸入できるようになれば、自動車の制作費用が抑えられ、安く自動車を購入できるようになるかもしれません。

他にも、天然ゴム、でん粉、コンピュータの部品などもタイから輸入しており、TPPに加盟することで輸入しやすくなるでしょう。

GDPも26位と高く、自動車メーカーを始め、日本企業にとってメリットとなり得ます。

タイ以外にもインドネシアやコロンビアなど、TPPへの加盟を検討している国はあります。

未批准ですが、加盟することで貿易が盛んになり、より経済の発展につながることでしょう。

TPP加盟国のメリットとは?

握手

TPPに加盟することで、さまざまな取り決めをできるようになります。

例えば、「貿易関税の撤廃」です。本来、国同士で貿易する際は関税が必要です。

沢山輸出したくても、関税が重く、輸出に制限がかかってしまいます。

ですが、TPPに加盟すれば関税の心配がなくなるので、関税に悩む必要なく、沢山輸出できるようになるのです。

同時に、関税分上乗せされていた金額を減らすことになり、輸入国としても安く購入できるようになるわけです。

マレーシアは鉱物性燃料、オーストラリアは鉄鉱石、ニュージーランドは酷農製品などが安く輸入されるだけではなく、企業内貿易も効率化されることで、経済の発展につながっていきます。

他にも、「著作権の保護期間は作者の死後70年まで」と決めることで、長く著作権を守れるようになったり、「バイオ医薬品のデータ保護期間を実質8年以上」にすることで、データの盗用を防いだりなど、知的財産権を守る取り決めも多くあります。

経済面、政治面などさまざまなメリットが受けられ、国の発展や保護につながっていくのです。

TPP加盟国のデメリットとは?

TPPに加盟したことで、多くの商品が安く輸入されてしまいますが、逆に「国内産が売れにくく」なってしまいます。

同じ品名を購入するなら、誰だって安い商品を購入することでしょう。

安く輸入をすれば安く販売できるようになり、国内産よりも安い輸入品が売れるようになってしまいます。

もちろん、国内産の方が「遺伝子改良や添加物などの心配がなくて安全」「新鮮で美味しい」などの理由から国内産を選ぶ人も多いですが、それでも安い輸入品が売れているのは確かです。

その結果、日本の企業、特に農業の縮小につながってしまうのです。

また、輸入品が多くなることでデフレになる可能性もあります。

円高になることで商品の購入者が減り、より安い輸入品が売れるようになってしまうでしょう。

他にも、医療の自由化・混合診療の解禁によって、「資産がある人は高度の医療保険を、資産が無い人は質の低い医療保険」といったような医療格差が広がる可能性があります。

「国内に外国産の物があふれ、国内産が縮小してしまう」恐れがあるといえるでしょう。

TPPに加盟していない大国

国旗

太平洋に隣接する多くの国はTPPに加盟していますが、すべての国が加盟しているわけではありません。

アメリカやロシアなど加盟していない大国はいくつも存在しています。

もちろん、加盟していないとダメというわけではありません。

自国で賄うことができれば無理に輸入する必要ありませんし、TPPに加盟していなくてもTPP加盟国と貿易をすることはできるからです。

なにより、自国の産業が衰退する可能性があるデメリットのことを考えれば、TPPへの加盟をためらうのも無理はありません。

アメリカ:2017年1月にTPP離脱を表明

2017年、TPP交渉に参加していたアメリカが、TPPから離脱を表明しました。

その理由は「自国の雇用拡大を重視したため」です。

輸入品ばかりが売れてしまうと国産品が売れなくなってしまう状況を改善する試みで離脱を決意しました。

例えば、車が一つの例といえます。

日本のメーカーであるスバルやホンダなどは、日本だけではなくアメリカでも人気の自動車で、多くの人が日本メーカーの自動車を購入しています。

ですが、日本メーカーの自動車が売れるということは、アメリカ製の自動車が売れないともいえます。

アメリカ車のメーカーを守るため日本車の輸入を制限し、アメリカ製の自動車が売れる環境を整えたわけです。

アメリカはGDP第1位の大国です。TPPを離脱しても、多くのことを自国で賄えます。

もちろん、TPPを離脱することでデメリットもありますが、それ以上に、自国のブランドを大切にする方針を選んだという一面が見られます。

中国:TPPには「中国へのけん制」という政治的側面がある

TPP加盟には、経済を回す以外にも「中国へのけん制」という政治的側面があります。

中国は領土が広大で、人口・資源も多いことから国力が十分にあり、経済勝負をしても多くの国は太刀打ちできません。

国力にものをいわせて経済状況を独占することも不可能ではないからです。

特に、中国の企業は人件費や材料費などが安く、低コストを求めて日本の企業も利用しています。

「安く作れる」と言われれば、多くの企業は中国へ仕事を依頼してしまうことでしょう。

他にも、中国の知的財産権の問題もあります。

よくメディアで取り上げられているように、中国ではさまざまな酷似品が出回っています。

本来なら「真似された」と訴えるところですが、国力が大きい中国では国力の弱い国からの訴えは上手くいきません。

国力が強いことは政治にも強いということです。

中国が好き勝手をしても対抗できず、最終的には、国力の弱い国は中国に従う羽目になるでしょう。

なので、中国の国力に対抗できるよう、複数の国が協力して対抗します。

中国の横行が目立っても、TPPという大きな集団から中国へ交渉すれば、いくら国力が強い中国でも無視はできなくなるのです。

TPP加盟国と各国の利害を知ると国際情勢がわかりやすくなる

日本

TPPはデメリットもありますが、多くの場合はメリットが目立ちます。

特に、資源や人口といったものはどの国でもあるわけではなく、足りない部分は他国を頼るしかありません。

TPP加盟国の状況を理解すれば、GDPを含めて国際情報がわかりやすくなります。

タイを始め、インドネシアやコロンビアなどはTPPへの加入を考えています。

今後世界がどのように変化していくか、交渉の推移に注目しましょう。