不登校の定義とは?文部科学省による7つのタイプもわかりやすく紹介

「今日は学校に行きたくない…」というときは、誰にでもあります。

しかし、学校が嫌で休んだからと言って、即、「不登校」と判断されるのではありません。

この記事では、不登校の定義とタイプについて、わかりやすくまとめていますので、ぜひ参考にしてください。

不登校の定義とは

学校の教室、無人の席

文部科学省では、不登校とは以下のように定義されています。

何らかの心理的、情緒的、身体的あるいは社会的要因・背景により、子どもが登校しないあるいはしたくともできない状況にあるために年間30日以上欠席した者のうち、病気や経済的理由による者を除いたもの

<出典:文部科学省「不登校の現状に関する認識」

つまり、病気やケガの療養中で学校を休む場合は、不登校とは呼ばれません。

また、家庭の経済環境が厳しいために子どもが働かなくてはいけない場合や、親が仕事で忙しくて子どもの登校をサポートできない場合も、不登校ではないと考えられます。

一方、子どもが「学校に行きたくない」と感じて年間30日以上学校を休むときは、不登校と判断されます。

子どもが「学校に行きたくない」と認識しているわけではなくても、学校に行くと思うだけで、お腹が痛くなったり熱が出たりといった身体的拒否反応が起こり、年間30日以上学校を休むときも、不登校と判断されるでしょう。

不登校7つのタイプ!文部科学省による分類

1人で立っている女子生徒

不登校は、決して珍しいことではありません。

文部科学省の調査によりますと、44,000人強の小学生と120,000人弱もの中学生が、不登校の状態にあります。

全児童数 不登校 年間90日以上の欠席 出席日数が10日以下
小学生 6,451,187人 44,841人 20,047人 3,156人
中学生 3,279,186人 119,687人 75,588人 15,496人

<参考:文部科学省「平成30年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果について」

不登校になる理由はさまざまです。

文部科学省では、不登校を引き起こす原因・特徴によって7タイプに分けており、タイプごとに対策や登校までの支援方法が異なります。

お子さんが不登校のときや、身近な児童が学校に行きたがらないときは、まずは「学校を休んでいる理由が何なのか」慎重に見極めることから対応していきましょう。

不登校タイプ1.学校生活上の影響

学校生活に何らかの問題があり、登校を妨げているケースがあります。

たとえば、勉強について行けないために学校を休むのは、「学校生活上の影響」によって不登校になっていると考えられます。

また、嫌がらせをする児童や教師、部活動でのしごきなどを苦にして学校に行きたがらないときも、「学校生活上の影響」が原因と考えられるでしょう。

入学や転校などによって新しい環境に踏み出すときも、子どもによっては大きなストレスになり、学校への足が遠のくこともあります。

たとえ小さな変化であっても目ざとく見つけ、子どもの気持ちに寄り添って必要に応じてサポートしていきましょう。

不登校タイプ2.あそび・非行

子どもが、ゲームなどの学校以外でのあそびに夢中になってしまい、不登校になってしまうこともあります。

また、中学生や高校生によく見られることですが、学校やその他の場所で出会った非行仲間との付き合いのために、昼夜が逆転して、学校に行けなくなってしまうケースも少なくありません。

中には、親が率先してあそびや非行に引きずり込み、学校をおろそかにするケースもあります。

不登校タイプ3.無気力

学校や家庭に問題があって不登校になるのではなく、「なんとなく行きたくない」という理由から学校に足が遠のいてしまう生徒もいます。

無理強いすれば学校に行くものの、少しでも放置するとまた足が遠のく…といったことを繰り返すケースも多いです。

理由なく学校に行かない場合は「無気力」が原因と考えられます。

無気力で不登校が続くときは、日常生活や課外活動に対しても無気力になる傾向にあります。

不登校タイプ4.不安など情緒的混乱

学校に行こうという気持ちはあるものの、いざ登校となると体調不良になってしまうケースもあります。

明確な理由がある場合は「学校生活上の影響」と考えられますが、漠然とした不安によって学校に行けない場合は「不安など情緒的混乱」と分類されます。

とりわけ小学校低学年において、「不安など情緒的混乱」によって不登校になるケースがよく見られます。

親と離れることに対して不安を感じたり、反対に親が子どもと離れることに対して強い不安を感じていたりするときは、不登校が長引く可能性があるといえるでしょう。

その他にも、家庭内不和により、「家を離れる」という行為に対して不安を感じる子どももいます。

不登校タイプ5.意図的な拒否

明確な意思を持って、学校に行かないケースもあります。

学校で生活をすることに対して疑問を持っている子どもや、学校に行かないことで多くの利益が得られると自己判断している子どもは、「意図的な拒否」によって不登校の状態になることがあります。

ただし、常に子どもの考えで「意図的な拒否」がおこなわれているとは限りません。

親の考え方や宗教などの思想によって、「学校に行かないことが正しいことだ」と信じている場合もあります。

親が、学校に行かないことを子どもに強要している可能性もありますし、子どもが洗脳状態にあり、親の考えや宗教を自分の意見だと思い込んで不登校になっている可能性もあります。

不登校タイプ6.複合

不登校の理由が複数あり、「学校生活上の影響」か「あそび・非行」、「無気力」、「不安など情緒的混乱」、「意図的な拒否」のいずれか1つに分類できないケースもあります。

複数の不登校タイプに分類できるときは、学校に行けない理由ごとにきちんと対応することで、不登校から脱出する道も開けます。

時間はかかりますが、1つ1つの問題に丁寧に対応し、子どもが学校に行きやすくなる環境をつくっていきましょう。

また、子どもの不登校の理由が明らかなときであっても、「他に理由があるのではないか?」と疑問を持ち、子どもの生活や家庭環境、学校内での人間関係を丁寧に探っていくことが大切です。

不登校タイプ7.その他

100の不登校があれば、100の理由があります。

「学校生活上の影響」、「あそび・非行」、「無気力」、「不安など情緒的混乱」、「意図的な拒否」のいずれにも分類できないこともあるでしょう。

不登校の理由が分類できないときでも、時間をかけて子どもと接していくことで、登校を妨げている原因を見つけられることがあります。

まずは、子どもと向き合う時間を設け、どうしたら学校へ行けるようになるのか学校関係者とも協力しながら探っていくようにしましょう。

不登校の定義と7つのタイプを知って、まずは落ち着いて状況を見よう

「学校に行きたくない」と考えることは、決して悪いことでも珍しいことでもありません。

しかし、長期にわたって休むと、登校を再開しづらくなってしまいます。

学校を休むことが増えたときは、丁寧に観察して不登校のタイプを見極め、子どもが学校に行きやすくなるように支えていきましょう。