税金の使い道をわかりやすく解説!私たちの生活にどう役立つのか

税金を納めるのは国民の義務ですが、納めるだけ納めて使い道については無関心な方も少なくありません。

しかし、私たちが一生懸命働いて納めた税金ですから、どのように使うのかについては知っておきたいものです。

税金の使い道と予算の決め方について解説します。

日本の税金の使い道

税金の使い道

日本国の予算は、歳入(国の収入)額によって決まります。

歳入は、主に税金と公債費から構成されます。

歳入の内訳は以下の通りです。

<令和元年度一般会計歳入額内訳>

歳入内訳 金額 割合
租税及び印紙収入 62兆4,950億円 61.6%
公債費 32兆6,605億円 32.2%
その他 6兆3,016億円 6.2%
合計 101兆4,571億円 100.0%

歳入を基に、歳出(国の支出)額を割り振ります。

歳出の内訳は以下の通りです。

<令和元年度一般会計歳出額内訳>

歳出内訳 金額 割合
社会保障費 34兆593億円 33.6%
国債費 23兆5,082億円 23.2%
地方交付税交付金など 15兆9,850億円 15.8%
公共事業関係費 6兆9,099億円 6.8%
文教及び科学振興費 5兆6,025億円 5.5%
防衛費 5兆2,574億円 5.2%
経済協力費 5,021億円 0.5%
その他 9兆6,326億円 9.5%
合計 101兆4,571億円 100.0%

<表データ参考:国税庁「税の学習コーナー|国の一般会計歳出額 内訳(令和元年度当初予算(臨時・特別の措置を含む) )」

第1位 社会保障費

日本国の歳出でもっとも多い割合を占めているのが、社会保障費です。

実に1/3以上もの国家予算が社会保障費に使われています。

社会保障費の中でももっとも多額を投入されているのが「年金」です。

平成27年度には、社会保障費の半分以上が年金として支払われました。

次に多くの割合を占めているのが「国民医療費(健康保険の公費負担分)」です。

年金と医療費以外には、社会福祉費や生活保護費などに使われています。

第2位 国債費

「国債費」とは、国債の利子を支払ったり償還したりする費用です。

なお、国債とは、国民から資金を集め、利子をつけて償還する債権のことです。

国民にとっては利益を得る手段になり、国にとっては税金だけでは不足する歳入を補填する手段になります。

第3位 地方交付税交付金など

地方自治体の主な歳入として「地方税」を挙げられます。

しかし、地方税はその地域に住む住民が納めるものですから、人口が少ない自治体は歳入が少なく、公共事業等や地方福祉に使用する予算が少なくなってしまいます。

地域間の格差を埋めるための歳出が、国による地方交付税交付金です。

自治体ごとに必要な金額を割り出し、警察や消防、福祉、ごみ処理といった住民の生活に必要なお金として活用できるように交付します。

第4位 公共事業関係費

公共事業関係費は、道路や水道、公園などを整備するための費用です。

港湾やダムなどの大規模かつ長期間かかる公共事業もあるため、長期的な視野で予算を配分していく必要があります。

また、日本は災害が多いため、治山治水対策のためにも多額が投入されています。

第5位 文教及び科学振興費

文教及び科学振興費には、公立小中学校の教員への給与や教科書配布、国立・私立学校への援助等が含まれています。

また、公立の小中高校の施設の建設・改築や育英事業などにも多額が割り振られています。

科学振興費とは、宇宙や海洋の開発、IT研究などに使われる費用です。

科学研究に資金を投入することで日本の国際競争力を増強し、技術提供などの国際貢献にもつながります。

第6位 防衛費

自衛隊の維持や自衛隊員の給与、訓練費、戦闘機の開発・購入などに使われます。

また、防衛システムネットワークの強化や電磁波領域の研究開発など、さまざまな攻撃に備えるための費用にも防衛費が活用されます。

その他にも安全保障に関する資材調達費なども防衛費に含まれます。

なお、防衛費とは広義では軍事費を指します。

日本では自衛や治安維持のための最低限の軍事力しか有しないことが自衛隊法で定められているため、軍事費ではなく防衛費と呼んでいます。

第7位 経済協力費

日本は発展途上国の自立を支援しています。

政府開発援助(ODA)として国際機関に資金を提供し、貧困に苦しむ人々や衛生的な環境づくりに貢献しています。

自治体によって予算の使い方は変わる

税金の使い道

地方自治体における税金の使い道としては、学校教育や福祉サービス、消防、道路等の交通事業、警察、下水道の整備などを挙げられます。

ただし、自治体によって必要な金額や重点的に税収を投入する細目は異なりますので、予算配分は大きく異なります。

なお、地方と国の両方が関わる細目に関しては、以下のように負担が配分されています。

<目的別歳出の割合>

負担割合 細目
地方自治体が100%負担
国より自治体の負担額が多い 衛生費、学校教育費、司法警察消防費、年金を除く民生費、国土開発費、国土保全費など
自治体より国の負担額が多い 公債費、農林水産業費、住宅費、恩給費など
国が100%負担 民生費のうち年金関係、防衛費

<参考:総務省「地方財政の分析|国と地方の主な目的別歳出の割合」

2019年10月の増税した分の税金はどこに使われる?

税金の使い道

2019年10月、消費税の税率が8%から10%(食料品などの一部品目を除く)に引き上げられました。

消費税は国税ですので、増税によって国の歳入は増えることになります。

増えた税収は、全額社会保障費として活用されます。

現在、社会保障費の財政は厳しく、一部を国債などの国の借金を財源としています。

少子高齢化が進むことで今後も年金や医療費が増大していくことが予想されますが、子どもたちの世代に借金を残さないように、増税分で社会保障費の補填を目指しています。

日本の税金の使い道の決め方

税金の使い道

日本の税金の使い道は、予算案に基づき国会で審議して決定します。

予算案は財務省主計局が中心となり、各省庁が見積もった概算を基に作られます。

なお、予算には「当初予算」と「補正予算」があります。

当初予算は年度の最初に組む予算ですが、補正予算は年度途中に必要に応じて組む予算で、大規模な災害が起こったときや国際支援が必要になったときなどに用いられます。

税金はわたしたちの生活を支えている

わたしたちの生活は、税金で支えられています。

安心して生活するための警察や消防、また、病気やケガをしたときの医療費、生活を支える年金など、身の回りのものやサービスのほとんどが税金でできているといっても過言ではありません。

所得税などの税金を正しく納めるだけでなく、税金の使い道にも注意を払いましょう。