官僚とは?仕事内容や給料・年収、政治家との違いをわかりやすく紹介

テレビドラマやニュースなどでしばしば見かける「官僚」。

具体的にはどのような人を指すのかご存知ですか?

政治家との違い、仕事内容、年収など官僚について気になる点を分かりやすくまとめました。

官僚や政治に興味がある方はぜひご覧ください。

官僚とは

官僚とは?

実際のところ、「官僚」という役職や職業は存在しません。

しかし一般的には、官僚と言えば、国家公務員採用総合職試験に合格し、外務省や厚生労働省などの中央省庁に勤務する国家公務員のことを指すことが多いです。

キャリア官僚や、単に、キャリアと呼ぶこともあります。

ところで、日本は司法・立法・行政の三権分立制度の国です。

各省庁は、行政を担当する内閣の下部組織として存在するため、官僚は行政の一端を担う存在と言えるでしょう。

官僚の職場は霞が関だけではない

官僚の職場は霞が関だけではない

官僚というと「霞が関勤務」のイメージが強いのではないでしょうか。

実際に、霞が関にはさまざまな官庁が集まっているため、官僚も大勢働いています。

しかし、各省庁の機関は霞が関だけにあるのではありません。

内閣府を除き全国各地に関連機関があり、官僚は1~3年に1回は転勤することが一般的なので、地方にも多数の官僚が働いています。

官僚が働く省庁
内閣府、総務省、法務省、外務省、財務省、文部科学省、厚生労働省
農林水産省、経済産業省、国土交通省、環境省、防衛省
復興庁、警察庁(国家公安委員会)

官僚の仕事内容!主な役割は「内閣のサポート」

官僚の仕事内容!主な役割は「内閣のサポート」

官僚の仕事内容は、省庁によって異なります。

しかし、いずれの省庁においても、官僚は上位機関である内閣のサポート的業務をおこない、国会での審議や行政がスムーズに実行されるための実務を担当するという点は変わりません。

一例として、代表的な省庁での官僚の役割を紹介します。

  • 内閣府

経済・科学分野の政策、政府広報、公文書管理などを担当し、直接・間接的に総理大臣をサポートします。

  • 総務省

選挙や統計調査、情報通信、防災などの国民の経済活動や社会活動の基盤となるシステムを構築・管理します。

  • 法務省

法秩序と国民の権利を維持するために、司法制度や民事行政を管轄し、出入国管理などをおこないます。

  • 外務省

外交政策の立案や条約締結、海外からの情報収集、海外への情報発信などをおこないます。

また、海外との関係を良くすることで、日本国民の利益を守ります。

  • 財務省

国家予算案の作成や税金制度の法案の立案をおこないます。

また、貨幣発行なども必要に応じて実施します。

  • 文部科学省

学校教育や科学技術、文化、スポーツの振興を目指し、行政事務を担います。

  • 厚生労働省

社会福祉や公衆衛生、労働環境などに関わる諸問題を解決するための法律や施策等を立案します。

  • 農林水産省

農業と林業、水産業、畜産業に関わる人々の生活の安定と、国民への食糧供給の安定を目指し、具体的な施策を立案します。

  • 経済産業省

エネルギーや資源の確保、経済産業の発展を目指し、経済分野や産業、流通分野の政策立案をおこないます。

  • 国土交通省

国土の保全と活用を管轄し、交通や気象、海上安全のための政策立案をおこないます。

  • 環境省

廃棄物対策や公害規制などの実施を通して、地球温暖化や環境汚染から自然保護を目指します。

  • 防衛省

日本の国土と国民を守るために、陸上自衛隊と海上自衛隊、航空自衛隊の管理運営をおこないます。

  • 復興庁

東日本大震災からの復興を目指し、施策立案や実施、地方自治体への窓口業務をおこないます。

  • 警察庁(国家公安委員会)

警察行政を民主的に管理し、政治の影響を受けずに運営しています。

官僚になるための流れ

チェックする男性

官僚になるためには、まずは国家公務員採用総合職試験を受ける必要があります。

以下の条件をすべて満たしているか確認してから、受験に臨みましょう。

<国家公務員採用総合職試験の受験条件>

  • 採用される年の4月2日時点で22歳以上30歳以下
  • 短期大学を除く大学を卒業していること。もしくは、採用される年の3月末までに短期大学を除く大学を卒業していること

試験は、一次と二次の2つがあります。

一次試験は基礎能力試験と専門試験で、専門試験はいくつかの選択肢から答えを選択する形式です。

一次試験に合格すると二次試験に進めます。

二次試験は筆記試験と人物試験からなります。

基本的には、筆記試験と人物試験は異なる日におこなわれます。

すべての試験に合格すると、官庁訪問をおこなって各省庁に採用されるのが一般的な流れです。

しかし、国家公務員採用総合職試験に合格しても、どの省庁からも採用されないことも珍しくありません。

合格してすぐに採用されない場合は、国家公務員採用総合職試験の合格の有効期限は3年間のため、翌年、翌々年の採用を目指します。

官僚のトップ「事務次官」について

各省庁では、大臣を筆頭に、副大臣、大臣政務官(単に政務官と呼ぶことも多い)、事務次官、局長、内閣官房、部長、審議官、課長の役職があり、その下に一般職員がいます。

大臣と副大臣、大臣政務官は国会議員が就くことが一般的なため、官僚のトップは事務次官ということになります。

事務次官の任期は短く、通常は1~2年です。

通常は、同期に入省した公務員の中でも事務次官になれるのは1人、ないしは2人です。

特定の年度で、2人以上の事務次官が任命されたときや、他省庁から異動した人が事務次官に就いたときには、同期組の中で誰も事務次官になれないということもあるでしょう。

官僚と政治家は、何が違う?

演説する男性

政治家とは、通常は選挙によって選ばれて公的な役職に就いている人を指します。

国会議員や県会議員、市会議員、また、知事や市町村長も選挙によって選ばれている政治家です。

一方、官僚は選挙ではなく試験(国家公務員採用総合職試験)に合格し、各省庁に採用されることで職に就きます。

選挙の度に職を失ったり異なる部署に異動したりといったことがないため、安定して仕事に取り組むことができます。

ただし、官僚である限り、大臣や副大臣、大臣政務官に就くことは困難です。

事務次官以上の職位を求めるなら、「国会議員として出馬する」か、「官僚から天下りで在野企業での仕事を経験して、民間人として大臣に任命される」か、いずれかの道をたどることになるでしょう。

官僚の給料・年収

給料明細

官僚の給料は、人事院が定める俸給表によって定められています。

役職が高くなればなるほど、また、勤続年数が長くなればなるほど基本給は高くなります。

なお、官僚として最高職位である事務次官の給料は、期末手当(ボーナス)込みで3,000万円強です。

事務次官には、勤勉手当(査定評価によるボーナス)はないため、既定の期末手当のみ支給されます。

官僚について知ると政治の動きや仕組みがよりわかりやすくなる

日本の政治は官僚が支えているともいわれるほど、官僚の仕事は多岐にわたります。

政治の仕組みを知るためにも、官僚の仕事や政治家との違いについて理解しておきましょう。