政治家になるには?条件や方法や流れをわかりやすく紹介します
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政治というとほとんどの方は投票で参加する程度だと思いますが、中には自分も政治家になって活動したいという方もいるでしょう。
そこで本記事では、政治家になるにはどうすればいいか、その条件や流れを分かりやすく紹介していきます。
目次
政治家になるための条件とは
医師や弁護士になるには国家資格が必要です。
しかし、政治家になるために国家資格が必要などといった条件はありません。
政治家になるため必要なことは次の3つです。
- 被選挙権を持っている
- 供託金を支払える
- 各種届出をする
上記を満たしていれば誰でも政治家を目指すことが可能です。
それぞれについて詳しく解説していきます。
被選挙権
政治家として選挙に立候補するには、被選挙権を持っている必要があります。
選挙で投票する権利が選挙権なのに対して、立候補して投票してもらう権利が被選挙権です。
選挙権が18歳になれば得られるのと同じように、被選挙権も一定の年齢になると得ることができます。
年齢は参議院議員と都道府県知事が30歳、衆議院議員と地方議員が25歳となっています。
供託金
選挙に立候補するには「供託金」というお金を納める必要があります。
金額は国会議員や都道府県知事で数百万円程度、地方議員で数十万円程度です。
供託金は冷やかしの立候補を防ぐためのものなので、一定数の票を得られれば返還されます。
届出
選挙に立候補するには、各種届出書類が必要です。
提出書類や手続き方法は選挙の種類によって変わりますが、基本的には選挙の一か月前くらいに「立候補予定者説明会」が開かれ、そこで提出書類が配布されます。
政治家に学歴は必要なのか?
政治家は確かに高学歴の人が多いですが、学歴が高くなくても政治家になることはできます。
実際、有名な政治家の中には高等教育を受けていない人もいます。
田中角栄元首相が、今でいう中学校にあたる高等小学校卒だったのは有名な話です。
しかし、国会議員全体で見ると、やはり高学歴の人が多く、東京大学法学部や早稲田大学政治経済学部出身の方が多いようです。
そこで主な政治家の最終学歴について紹介します。
名前 | 最終学歴 |
---|---|
安倍晋三 内閣総理大臣 | 成蹊大学法学部 政治学科 |
小泉純一郎 元首相 | 慶應義塾大学 経済学部 |
菅直人 元首相 | 東京工業大学理学部 応用物理学科 |
鳩山由紀夫 元首相 | 東京大学大学院 工学部博士課程 |
田中角栄 元首相 | 中央工学校 |
橋下徹 元大阪府知事 | 早稲田大学政治経済学部 経済学科 |
山本太郎 前参議院議員 | 箕面自由学園高等学校 中退 |
杉村太蔵 元衆議院議員 | 筑波大学体育専門学群 中退 |
政治家というと法学部や経済学部出身が多いイメージですが、薬学部や理工学部など理系学部出身の方もいます。
例えば菅直人元首相は東京工業大学応用物理学科卒です。
また、山本太郎前議員や杉村太蔵元議員など、高校中退・大学中退といった学歴の方もいます。
政治家になるには知名度も重要
政治家になるには選挙で当選しなければならないので、能力はもちろんのこと知名度も重要です。
たとえ優れた能力と政策を持っていても、知名度がなければ当選するのは難しいでしょう。
多くの政党が選挙でプロレスラーやタレントなどの有名人を立候補させるのも、その知名度を生かした戦略の一つです。
政治家になるための方法
医者や弁護士になる方法がイメージしやすいのに対して、政治家になる方法と言われてもピンとこない方も多いのではないでしょうか。
政治家は選挙で当選すれば誰でもなれるので、政治家になるための決まった方法というのは存在しません。
しかし何の知識も経験もなく立候補したところで当選することは難しいため、何らかの方法で下積み時代を経験している場合が多いです。
そこで、政治家になるための代表的な方法について紹介していきます。
政治家の秘書を務める
政治家になるための経験を積む場所として最も適しているのは、議員の秘書として働くことです。
実際に政治家として活動している議員の最も近くでサポート役を務めることは、後に自分自身が政治家となるための大きなステップとなります。
安倍総理や小泉元首相など、多くの有名政治家も下積み時代に秘書を経験しています。
政党党員になる
政党の運営活動をする政党党員になることも、政治家になるための方法の代表格です。
党員は秘書ほど議員の近くにはいませんが、それでも政党の運営を肌で感じて経験を積めるので、政治家の仕事を経験できます。
地方議員になる
国会議員を目指す場合は、そのステップとしてまず地方議員の経験を積むのも一つの方法です。
地方議員は国会議員に比べて当選しやすく、供託金などの選挙資金も少なくて済むのが利点です。
有名な政治家だと、野田佳彦元首相がかつて千葉県議会議員を務めています。
公募に応募する
政党は党員以外にも、広く一般に立候補者を公募しています。
公募に応募して合格すれば、その政党の推薦で選挙に立候補することができます。
公募で選挙に立候補すると、資金援助など政党のバックアップを得ることができます。
もちろん、その政党の理念に合っていないと公募に合格することはできません。
そのため、自分の考えと政党の考えが同じ必要があります。
政治塾に入る
政治塾とは政治家を育成する団体のことで、政党や著名政治家によって多くの政治塾が開校されています。
政治塾には閣僚や総理大臣を輩出しているところもあれば、習い事感覚で気軽に参加できるところもあります。
政治塾は本気で政治家になりたい方だけでなく、政治にちょっと興味があって勉強したいという方にもおすすめです。
政治家になるまでの流れ
政治家になるために選挙に立候補した後、どういうプロセスを経て政治家になるのかよく分からない方も多いでしょう。
そこで、立候補してから政治家になるまでの大まかな流れについて紹介していきます。
1.立候補する
国会議員にしろ地方議員にしろ、政治家になるためにはまず選挙に立候補しなければなりません。
立候補期間は選挙期日が告示された日のみで、一日しかないので事前に準備しておく必要があります。
2.供託金を預ける
供託金は立候補の届出前に支払い、立候補時に「供託書正本」という証明書を提出しなければなりません。
供託金は現金だけでなく、国債で支払うこともできます。
供託金の額は衆議院・参議院選挙で300万円から600万円、市町村の議会選挙だと数十万円ほどです。
3.立候補の届出・提出書類の届出
立候補することを決めて供託金を預けたら、選挙の公示日に書類を提出して立候補の届出をします。
提出期間が一日しかないにもかかわらず、選挙立候補に必要な書類は数が多いため、不備があって書類が差し戻されると、再提出が間に合わず立候補できなくなる恐れがあります。
届出時にトラブルが起こらないように、事前に立候補予定者説明会に参加して入念に準備するようにしましょう。
4.選挙活動・当選
立候補の届出が終わったら、有権者に向けて選挙活動をします。
選挙活動は届出が完了した時点から、投票日の前日まで行うことができます。
選挙活動期間は選挙の種類によってさまざまで、一番長いものが参議院選挙と知事選挙の17日、一番短いものが町村議会・町村長選挙の5日間です。
政治家になるには準備が大切
政治家は国を支える非常にやりがいのある仕事です。
学歴や資格も必要なく、条件さえ満たせば誰でも立候補することができます。
しかし政治家になるには秘書や党員などでの経験を重ねなければ、当選するのは難しいでしょう。
また、立候補するにも事前に入念な準備を整えておくことが必要です。
政治家になるには、事前の準備をしっかりと行いましょう。